泉州尺八工房






泉州尺八工房を愛用する尺八・演奏家

 

尺八 製作・販売・修理・各種調整
営業時間
9:00AM〜6:00PM

特定商取引法に基づく表記

 

 

泉州尺八工房
有限会社 テイク・ワン

©2007 TAKE1 ALL RIGHTS RESERVED.


尺八の選び方 "知っている人はここを見る!
"

良い尺八と悪い尺八 (間違いだらけの尺八選び )

古い楽器が良いとは限らない

ストラディバリウス・・・どこかで一度は聞いた事のある名前だと思います。そう、16世紀後半に、アントニオ・ストラディバリ(Antonio Stradivari、1644年 - 1737年12月18日)によって製作されたバイオリンの名器です。何故名器といわれるのか?

それは、ストラディバリ以降に起こった市民革命やオペラの流行で、イタリアでのバイオリン製作の伝統がとぎれてしまったことにより、当時最高と評されたストラディバリウスを越えるバイオリンは製作されていない、という伝説や、木材の経年変化による響きが300年経た現在、最高であること、更には当時から評価が高かったために管理が行き届いていた事などによるものです。

では古い尺八はどうなのでしょう?

まず知っておきたいことはバイオリンと尺八の違いです。
バイオリンは木で作られた胴が弦と共鳴して振動します。故に胴の状態の良さが直接音に反映されます。
ところが尺八は竹内部の空気柱が振動します。竹はその空気柱をしっかりと支える役割ですから、竹が振動するということはエネルギーロスになります。
つまり竹は振動しない方がいいということになり、固ければ固いほどいいことにもなります。古くて柔らかくなった竹はよくないということでもあるのです。
さらに、尺八には実は「完成」されたモデルという物が未だに存在していません。現在も構造的な研究がなされている段階です。何せ演奏法も「これが最高」「これが正しい」ということが定まっていない訳ですから、古い時代の楽器が「名器」ということはありません。

骨董価値と楽器の価値は別なものです。

名器とはなにか?

多くの演奏者の意見を吸収し、研究を続ける工房にこそ、名器は存在します。

流派を問わず、ジャンルを問わず正しいとされる奏法が定まりつつあります。
この奏法は聞くものを魅了してきた演奏家たちに共通する奏法であり、それがいつしか集約され、新しく魅力的な演奏家たちに広まりつつあります。
近い将来、流派・ジャンルに関係なく演奏家に要求される最低限の奏法として定着してゆくでしょう。
この最低限の奏法をそなえた演奏家と出会った時、最大限演奏者の能力を引き出してくれる尺八こそ、名器と呼ばれるものとなるでしょう。
そのためには確かな演奏家との連携は絶やすことのできないものです。

確かな演奏家との交流とその環境の中で作られる泉州尺八工房には、その名器に一番近い楽器が存在しています。



上手な尺八と下手な尺八、その紙一重の差とは?

一般に,上手な演奏家の演奏している姿や顔つきはとても自然です。鳴らすのさえ難しいと言われてきた尺八ですが、実は、とても自然に演奏することができるのです。自然に演奏できればこそ、様々な表現も可能になります。鳴らすだけで、または音の高さを正しく出すだけでも精一杯の状態では、表現にまではとても力が回りません。

上手と下手の紙一重の差、それは自然な姿で演奏するための自然な楽器、そしてその実現のためのサポートを得られているか?という事です。
だれも教えてくれなかった「鳴らすための基礎」、泉州尺八工房で手に入れてください。

 

どうしてプロの尺八奏者は、泉州尺八工房を使うの?

第一線で活躍する尺八演奏家が、製作からメンテナンスまでを引き受ける工房だからという方もいらっしゃるかもしれません。
あるいは演奏者の立場に立って、微細なストレスまでを理解し、解決しようと努力する工房と、評価して下さっているのかもしれません。

泉州尺八工房は広めのショールームを備えていますので気兼ねなく気の済むまで試奏し、問題解決を十分に行う事が出来ます。

プロの方も初心者の方も、良きパートナーとして末長く付き合っていける「工房」をみつける事は、とても大切な事と考えています。

 

指孔の位置と大きさ

泉州尺八工房の尺八は尺八の歴史を分析した上で時代とともに変化してきた変化の傾向を元に将来を予想し、尺八の設計を再構築した、これまでの尺八とは大きく違う特性を持った尺八です。
尺八は竹の内部の節を抜いただけの「延べ地無し管」から始まり、時代とともに楽器としての姿を整えようと努力してきた歴史を持っています。
そしてその時代ごとの音楽とともに、その時代の楽器構造をも維持した楽器と、その製作を行っている工房が現在でも存在しています。
その一つが「延べ地無し管」という一番原始的な構造を持った尺八で、非常に扱いづらい楽器ですが、それをどうにかコントロール出来るようになることへの喜びがこの楽器を演奏する人々の最大の関心事であり、多くは聴衆を魅了することでは無く、自分を癒やすことが目的となっています。
この延べ地無し管は、楽器同士の合奏や、他の楽器との合奏には殆ど向いていません、独奏を目的とした楽器です。
 次に日本では江戸時代後半に巻き起こった三曲合奏(三味線、箏、尺八による合奏)に合わせた尺八が登場します。
 内部構造に手を加え、合奏が可能になるように努力した時代の「地有り管」です。
この時代の「地有り管」は地無し管からの進化形であり、まだ楽器としての姿を整えきれているとは言えないものです。しかし、この時代に黒沢琴古などの名人が現れたことで、彼らが使ったと「言われる」楽器は高値で取引されています。

そして明治以降日本に入ってきた西洋音楽の影響を受け、それらの音楽をも演奏できるように研究が始まります。
古い時代の音楽と西洋音楽との両立を目指しながら、様々な改良が加えられた時代で、多くの流派も出来ました。
各流派ごとに特徴を競うように様々な楽器が出来たのがこの時代です。

これらの楽器を並べて比較すると一つのことに気がつきます。
指孔の位置が少しずつ歌口から離れて行きます、つまり下方へ移動し、そして指孔の大きさも少しずつ大きくなって行きます。
これは尺八が現在世界中で行なわれている、音楽の基本周波数と、音程関係に近づく努力として現れているのです。

泉州尺八工房はその歴史とともに変化してきた尺八の未来を予測した楽器を世の中に発表、同時に三塚幸彦と遠TONE音という演奏スタイルそのものも発信してきました。

単に古い時代の音楽を学びたいと言う方にはおすすめしません。
琴古流や都山流と言った流派の流儀を守り伝えて行きたいという人にも合わないでしょう。

普通に世界中で行われている音楽をこの尺八という独特の表現力を持った楽器で表現したり、自分の音楽を創造して行く方にはぴったりでしょう。

では古い音楽には適さないのか?それは考え方古い時代の音楽をどう捕らえるか?演奏する方の考え方でそれは大きく異なります。
その一例をご紹介します。

虚無僧尺八の第一人者である善養寺惠介氏の取り組みです。
彼の演奏する音楽は尺八の最も原始的なスタイルである延べ地無し管で行われていた音楽です。
多くの演奏者は、その時代の楽器でその音楽を演奏することが「本物」と考えます。
しかし、善養寺惠介氏は、自分の心にある表現を最も素直に演奏できたときに「その音楽のもっとも深いところに到達できた」と考え、自分にとって最もコントロールしやすいと思った泉州尺八工房の尺八を使っています。
「はじめから色のついたキャンバスでは無く、自分が欲しいのは真っ白なキャンバスだ」と言う言葉が印象的です。

 

歌口の形状とメリカリについて

延べ地無し管の時代の尺八の歌口の形状は写真A-1のように顎当たりは長手方向に対してほぼ直角です、そして上から見た時の直径は泉州尺八工房に比べて大きめです。

写真A-1 古管の歌口 写真B-1 泉州尺八の歌口

 

写真A-2 古管の歌口 写真B-2 泉州尺八の歌口

これも時代とともに徐々に変わってきた変化の一つです。
この変化は一体何を表しているのでしょう? それは古い時代の歌口では普通に尺八を構えたときには歌口両サイドが唇に触らない、または触っていてもその圧力は非常に弱いものです。この状態をオフの状態と表現します。
泉州尺八工房は構えただけで唇両サイドは密着します。この状態をオンと表現します。

古い時代の歌口は通常がオフの状態で、メルとオンになります。
メった時にオンの状態となり、音に芯が出ます。通常はオフでフワッとした音です。
実はこれが古い時代の楽器を好む人たちが知らずに求めているものです。
内部構造としての延べ地無し管の特徴では無く、実はこの歌口の形状による変化が大きいのです。
時代が進み、他の楽器と演奏するようになる、通常がオフの状態を少しずつオンに近づけ、しかもメリが出来るように完全なオンでは無く、メルとよりオンになるようにしてきたのが現行の殆どの尺八の歌口形状です。

泉州尺八工房の歌口は延べ地無し管とは対局になる歌口形状を開発し採用しています。
通常の音がオンになり、音に芯のある音で常に演奏できる歌口です。
5つの指孔に存在しない音を発音する場合、歌口のオンオフを交えて発音することで思わぬニュアンスを引き出してしまうというデメリットを解消するために考えられた歌口です。
音程を作るのはあくまで指の開閉だけで行い、歌口のオンオフによる音質変化を最小限に抑えよる考え方は延べ地無し管とは対極にあり、その中間的な従来の尺八とも全く違う個性を持った尺八です。
しかしそれは時代とともに我々が変化をし続けてきたその先に必ず存在したはずの当然の結果です。
芯のある尺八特有の音色で音楽を表現したい、その願いを確実に叶える尺八として登場し、遠TONE音や善養寺惠介を生み出してきました。

 

銀一線への統一

尺八の世界には中継ぎの装飾の違いで等級を表していると主張するメーカーもあります
どんな楽器にも何らかの彫刻を施して等級を表すなどのことが行われていますが、表面的には殆ど人の手を加えられない尺八にとって中継ぎの装飾は格好の加工箇所でした。
銀三線とは、写真A-3のようなもので、中継ぎを接続したときに銀の線が三本に見えることによります。

写真A-3 他社製中継ぎ(3線) 写真B-3 泉州尺八(一線)

貴金属がたくさん使われているので「高級と主張するメーカもありますが、業界としての決まりがある訳ではありません。

実は上下管で違う竹を繋いだり、節を一つ飛ばしたりして出来た太さや形状の違いを隠すために開発された装飾法です。
一本の竹で作られたという「本物」の証は本来中継ぎに段を作らない装飾でした。

泉州尺八工房はこの本物の証に加えて、楽器としての美しさ、演奏の邪魔にならないという観点から貴金属の線が一本に見える「一線」だけを採用しています。
その代わり、タイプの別が作られています。
同じタイプは同じ楽器として価格も同じです。
ここも他の工房とは大きく異なる考え方を取り入れていますので、ご注意ください。

 

 
>> 泉州尺八工房の尺八シリーズ