目から鱗の尺八上達術 −あなたの努力は報われていますか?−

【第18回】読者の質問に答える−@ 2011年6月(293)号

 今回は編集部に寄せられた質問にお答えします。

尺八に適したマイク

【Q】私は学校、文化ホールほかいろいろなところで尺八を演奏しますが、どこにマイクを置いて吹けばよく音を拾ってくれるのか、いつも気になります。また、マイクの種類、性能のよいヘッドセットマイクがあれば教えて下さい。(群馬・AI)

【A】尺八は指孔と歌口から音が出ています。指孔は沢山あるので、一つしかない歌口にマイクを向けます。PA(音響拡声)の場合、歌口とマイクの距離は近い方が何かと有利ですが、近いとほんの少しの距離の違いで音の大きさが違ってしまいます。スタンドマイクの場合、距離を一定にしておこうと思うと、頭を動かすことが出来ず疲れます(腰が痛くなります)。
 ヘッドセットが一般的ですが、私は尺八にマイクを取り付けます(交換できます)。
 利点はまず、尺八ごとに音量や音質の調整が出来ること。第2に、小さなライブなどでは自分でPAをすることもあり、通常尺八にはリバーブなどをかけているので、トークの度にリバーブを切る煩わしさを無くすことが出来ます。
 私が使っているマイクは、カントリーマンEISOMAX2C(写真@)です。ヘッドセットなら、AKG/C520(写真A)などが良いのではないでしょうか。ちなみに、ライブ風景写真の後ろに見える煙突のような物はPAスピーカーで、軽くて音も良く、とても便利です(写真B)。

本番であがらない方法

【Q】私は尺八歴7年ですが、演奏会になると、口の中がカラカラに渇いてしまい、段々と息苦しくなって音も雑音が増えてしまいます。これはなにがいけないのでしょうか。のどがカラカラになった時、少しでもそれを回復させる方法を、また、日頃の稽古で注意すべき点、乗り越えるヒントがあれば教えてください。(東京・YK)

【Q】 緊張すると誰でも口の中が乾きますよね。緊張しない方法を見つけましょう。遠TONE音の演奏はやりなれているので、ほとんど緊張しなくなりました。でも、ゲストでぽつんと一人でいるときには「大丈夫かな?」と心配になり、今でも緊張します。
 そんなときは走ります。運動で一旦心臓をドキドキさせると、あがってドキドキしているのも一緒におさまってきます。ちょっと汗ばむまで運動することはおすすめです。
 本番の日は早めに会場に行って、ステージのセッティングの邪魔にならない程度に本番を行うところ、つまりステージで音を出しましょう。広い空間で音を出すという感覚をつかんでおきます。調子が悪いと思ったら、焦らずに軽い運動で身体を汗ばむ程度に温めてからもう一度やってみましょう。意外と良く鳴ります。
 のどの渇きはすっぱめの飲み物などを口に含んでおくと、唾液の分泌をよくしてカラカラになるのを抑えてくれます。
 日頃の練習では、音の出るチューナーがあれば、何か基準になる音(8寸ならDとかG、Aなど)を出しながら、それとハモりながら練習すると良いですね。チューナーを目で見て練習するより効果的です。ちゃんとピッチが合っているときの鳴り方を把握しておくことも、本番であがらなくなる重要な要素です。
 一人で練習していると、鳴らしやすい勝手なピッチで練習することになります。本番で急に正しいピッチを強要され、鳴らなくなるという人をよく見かけます。そういう意味ではカラオケを使った練習が出来ると良いのですが、邦楽にももっとカラオケがあったらいいですね。